ビーツは、「食べる輸血」、「スーパーフード」、「奇跡の野菜」などと言われて、今話題になっている野菜です。主に、アメリカ、オーストラリア、オランダ、ニュージーランドなどの海外で生産されています。
最近では、北海道、茨城県、熊本県など国内で栽培されたビーツも少しずつ出回るようになってきましたので、スーパーマーケット、野菜の直売所などで日本産のビーツを見かけたことがあるいう方もいらっしゃるかもしれません。
ビーツは、鮮やかな色をしているので、一体どんな味がするのだろう?と気になっている方も多いことでしょう。
そこで、今回は、話題のビーツの味について、解説していきます。
また、ビーツを使った料理法についても触れていきますので、おいしく食べるコツを知りたい方も、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
ビーツは実は○○の味?!
ビーツは、血のような真っ赤な色が特徴の野菜です。
中には、紫色や黄色に近い色をしたビーツもあります。
非常に鮮やかな色をしていますので、クセや香りの強い味がするのではと?警戒されている方もいらっしゃるかもしれません。
では実際にどのような味がするのでしょうか。
ビーツは「土臭い味」がする
真っ赤で派手な色味のビーツですが、その味は見た目と違って、意外と地味です。
ビーツの味は、「土臭い」と言われています。
土臭い味がする原因については、ゲオスミン (geosmin) という物質が含まれているからだという説もあります。
畑から収穫したての大根やじゃがいものような土臭さ、泥臭さがありますので、初めてビーツを食べた方の中に、鮮やかな色味と味とのギャップに驚かれる方も多いようです。
ビーツはまずいのか?
土臭い味だと、まずくて食べられないのではと思う方もいらっしゃることでしょう。
しかし、土臭く感じるのは、ビーツをそのまま生で食べた場合です。
ビーツにはショ糖が多く含まれており、甘みが感じられる野菜でもあるのです。
茹でたり、焼いたり、蒸したりなど調理法を工夫するだけで、甘みがより増して、おいしく食べることができますので、心配はいりません。
ビーツのおいしい調理法については、後ほどさらに詳しくご紹介いたします。
ビーツはホウレンソウやてん菜の仲間だった
土臭い味のビーツは、丸くてコロンとした形をしていることから、カブの仲間だと誤解されることも多い野菜です。
確かに、見た目はカブによく似ていますが、実はビーツはホウレンソウやてん菜などの仲間なのです。
ビーツは、アカザ科フダンソウ属の野菜であり、英語では「Beetroot」、日本名では「火焔菜(カエンサイ)」とも呼ばれています。
ビーツの栄養価について
ビーツは、栄養価が非常に高い野菜としても有名です。
特に、カルシウム、リン、カリウム、マグネシウムなどが豊富なので、ミネラル不足を補うのにぴったりの野菜です。
そのほかにも、ビタミン類、食物繊維なども含まれています。
さらに、ビーツは葉酸も多く摂取できますので、妊婦さんにもおすすめの野菜です。
ビーツの赤い色の正体は色素
ビーツは皮をむくと、さらに濃い色となっています。
真っ赤な血液の色を連想させることから、「食べる輸血」とも称されています。
この鮮やかな色の正体は、「ベタシアニン」、「ベタキサンチン」などの色素なのです。
ポリフェノールの一種であるベタシアニンは、抗酸化作用があり、体内の活性化酸素を除去してくれると言われています。
老化防止、生活習慣病防止に良い効果が期待できるので、いつまでも若々しく健康的でありたい方は、ビーツを積極的に食べるようにしてみてはいかがでしょうか?
ビーツの調理法、食べた感想
ビーツは珍しい野菜なので、一体どうやって食べたら良いのかわからないという方もいらっしゃることでしょう。
おいしく食べるためのポイント、ビーツを使った定番料理などをご紹介します。
ビーツをおいしく食べる調理方法
ビーツをおいしく食べる調理方法は、「火を通す」ことです。
茹でたり、焼いたりなど、加熱することによって、ビーツ独特の土臭さが消えて、食べやすい味になります。
お手軽にビーツを味わいたい方は、ホイル焼きにしてみると良いでしょう。
皮を剥いてカットしたビーツを、アルミホイールにくるんで、オーブンで焼くだけで、ホクホクとしたおいしい味に仕上がりますので、ぜひ試してみてください。
ビーツの色鮮やかさをより引き立てる調理方法
ビーツの鮮やかな色を活かした料理を作りたい場合には、下茹でがポイントとなります。
下茹でしている間に色味が流れ出してしまいますので、皮を剥かずに、ひたひたの水で茹でるようにしてください。
また、茹でる際に、レモン汁やお酢などを加えることも大事なポイントです。 酸性の影響で色が抜けにくくなり、より鮮やかでおいしそうな見た目になります。
ビーツの定番料理といったら「ボルシチ」
ビーツを使った料理はいろいろとありますが、定番料理といったら「ボルシチ」でしょう。
ボルシチはロシアの郷土料理として知られており、世界三大スープとも呼ばれています。
ボルシチは手が込んだ料理のように見えますが、意外と簡単に作ることができます。
カレーやシチューのように、お肉や野菜などをカットして炒めたら、煮込むだけです。
使う野菜やお肉には決まりはありませんので、お好みで牛肉、ウインナー、じゃがいもなどを入れて、オリジナルレシピを作ってみると良いでしょう。
仕上げにサワークリームとトッピングすると、煮込んだビーツをよりおいしく味わうことができます。
ビーツが入った真っ赤な色のスープは、見ているだけでもぽかぽかした気分になるので、寒い季節にぜひ味わいたいメニューです。
ビーツ初心者でも気軽に作れる「サラダ」
ビーツは、茹でたり、煮込んだりせずに、生のままでも食べることができますので、サラダにもぴったりの食材です。
ビーツを刻んで、レタス、キャベツ、にんじんなどの野菜と一緒に盛り付けるだけで、カラフルでおいしそうなサラダが作れます。
生のビーツは、大根やカブのようにシャキシャキとしていますので、食感も楽しめるのが魅力です。
ただ、生のビーツは特有の土臭さがありますので、人によっては食べにくいと感じてしまうかもしれません。
どうしても土臭さが気になるという方は、ビーツの皮を少し厚めに剥くかできるだけ薄くスライスすると良いでしょう。
また、カットしたビーツを、5分くらい水にさらしておくことでも、臭みが抜けやすくなります。
さらに、レモン汁、お酢など酸味の強い調味料をドレッシングに使うことでも、土臭さが消えて、食べやすくなります。
ビーツの味や調理方法に関するまとめ
以上、ビーツの味、調理方法についてご紹介しました。
ミネラル、ビタミン、食物繊維など栄養価の高いビーツは、美容や健康を気にされている方におすすめの野菜です。
調理方法を工夫すれば、土臭さを気にせずにおいしく食べることができます。
ビーツを料理に使うと、とてもカラフルな見た目になります。
写真映えしそうな料理も作れますので、Instagram、Facebook、TwitterなどのSNSへ投稿して、おいしい食べ方の情報をシェアしてみるのも、面白いかもしれません。
自分がおいしいと思う調理法を見つけて、今話題のビーツを味わってみてください。