ビーツは、「食べる輸血」や「飲む点滴」とも呼ばれており、栄養が豊富な野菜として知られています。
ただ、国産のビーツはあまり出回っていないので、ご家庭の庭や畑で育てることはできないかとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
自分で育てれば、収穫したての新鮮なビーツが味わえますし、スーパーマーケットなどで購入するよりも安く済ませることができます。
今回は、家庭菜園にチャレンジしてみようと思っている方に向けて、ビーツ農園が失敗しないビーツの育て方について解説いたします。
ビーツの栽培方法(土つくり~収穫まで)

自分でおいしいビーツを育てる際には、土づくり、種まきの時期、収穫時期の3つのポイントをしっかり押さえるようにしましょう。
ビーツを育てるのに最適な土づくり
ビーツの種を撒く前に、土づくりをしっかり行っておかなくてはなりません。
土の準備を行わないままだと、せっかく撒いた種が順調に育たないおそれがありますので、手を抜かないようにしましょう。
まずは、雑草を抜いて、小石やごみなどを取り除いておいてください。
次に、クワなどを使って、土を丁寧に耕していきます。
土を耕したら、肥料を捲いてきます。 肥料は、牛フン堆肥、有機化成肥料、苦土石灰などをブレンドしてください。
ビーツは、酸性土壌だと育ちにくいので、苦土石灰を使って酸度の調整を行っておくことが土づくりのポイントです。
畑や庭がなくてもビーツは育てられる?

マンションなどの共同住宅にお住まいの方、畑やお庭がない方は、プランターや鉢植えを使ってみると良いでしょう。
ビーツの草丈は40cmほどで、それほど大きく成長する野菜ではないので、日当たりや水やりなどに気を付けていれば、ベランダのような狭いスペースでも問題なく育てることができます。
プランターや鉢植えで育てる場合には、野菜用の培養土を使うのがおすすめです。
ビーツの種の撒き方
土の準備が終わったら、いよいよ種撒きです。
ビーツの種は固くて水を吸いにくいので、濡れた布などに包んで、数時間から一晩ほど放置しておいてください。
種を撒く際には、土にガイドラインを引いておくと良いでしょう。
支柱などの細い棒や板などを土に押し当てて、10cm~20cmの間隔で、平行にラインを引きます。
そのラインに沿って、1cm~2cmほどの間隔を空けながら、ビーツの種を撒いてください。
種を撒き終わったら、上からそっと土をかけていきます。 最後に、水を撒いたら、種まき作業は完了です。
種を植えてから発芽まで10日くらいかかる
ビーツは、種を撒いてから発芽するまでに、7日~10日くらいかかります。
発芽するまでの間は、水やりを忘れないようにして、土が乾かないように注意が必要です。
芽が伸びてきたら間引きをする
芽が3cmくらい伸びてきたら、間引き作業を行います。
もしかしたら、せっかく発芽したビーツを抜いてしまうのはもったいない、かわいそうだと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、ビーツが順調に育つためには、間引きはとても大事な作業なのです。
芽が混み合っている部分、生育が悪そうな芽を選んで、適度に間引くようにしてください。
芽が成長してきたらもう一度間引きをする
芽が成長して、本葉が5枚~6枚になったら、もう一度間引き作業を行います。
10cm~15cmくらいの間隔になるように、間引きをしていきましょう。
追肥をする
土の周りの雑草を抜いて、ビーツの苗の間に追肥を行います。
根の部分が5cm以上になったら収穫

ビーツの根の部分を確認してみて5cmくらいに成長して、草丈も30cmくらい伸びたら、収穫できます。
ビーツは、土から簡単に引き抜くことができますので、食べたいサイズに育ったものから、収穫していきましょう。
<ビーツ栽培でよくある質問>
次に、ビーツの栽培でよくいただく質問をいくつかまとめてご紹介いたします。
お庭やベランダでビーツを育てる際に、参考にしてみてください。
①ビーツの種はどこで買えますか?
ビーツの種は、種専門店、ホームセンターなどで取り扱いしています。
地域によっては、スーパーマーケットの店頭でも販売しているところもあるようです。
インターネット通販ショップでも、入手することができます。
②家庭菜園におすすめのビーツの種類はどれですか?
家庭菜園には、育て方が簡単なテーブルビートが一番おすすめです。
③ビーツは虫が付きますか?
ビーツは、病害虫に強い野菜と言われていますので、あまり心配しなくても大丈夫です。
④ビーツの種はいつ撒くのがベストですか?
ビーツの種を撒くのに最適な時期は、春と秋です。
ただし、春は病害虫が付きやすくなり、梅雨と重なって収穫のタイミングが少し難しいかもしれません。
ビーツ栽培初心者の方は、秋に撒くのがおすすめです。
⑤ビーツの種を撒いてからどのくらいで収穫できますか?
収穫までの期間は、種を撒く時期などによっても多少の差がありますが、大体約70日前後となっています。
収穫時期の目安については、春撒きが6月~7月頃、秋撒きが11月~12月頃です。
もしもビーツつくりに失敗してしまったら?
せっかく土つくりや種撒きなどを頑張ったのに、ビーツがうまく育たなかったというケースもあるかもしれません。
ただビーツは、1年に2回種撒きのタイミングがありますので、失敗してもまた半年後にチャレンジ可能です。
最初はうまくいかないかもしれませんが、何度か試しているうちにコツを掴んでいき、おいしいビーツが収穫できるようになることでしょう。
丹精込めて自分で育てたビーツは、多少出来が悪かったとしても、きっとおいしく感じられるはずです。
あさぎり農園のビーツはいかがでしょう?

熊本県球磨郡あさぎり町のあさぎり農園でも、国産ビーツの販売を行っています。
もしも、ビーツづくりに失敗してしまった時は、当園で育てたビーツを味わってみませんか?
ご自宅で育てたビーツと当園のビーツの味比べをしてみるのも、楽しいかもしれません。
あさぎり農園では、畑から収穫したてのビーツをお客様のところへ発送させていただきますので、ぜひ通販をご利用ください。
なお、生ビーツ販売時期につきましては、収穫のタイミングによって変動いたします。
詳細については、あさぎり農園までお気軽にお問い合わせください。
冷凍ペースト、粉末、乾燥野菜などビーツの加工食品に関しては、通年で販売中です。
ビーツの育て方のまとめ
以上、ビーツの育て方についてご紹介いたしました。
土つくり、種撒きのタイミング、間引きなどいろいろとやらなくてはなりませんので、初めての方は大変そうと思うかもしれません。
でも、実際にやってみると、自分で育てる作業はとても楽しい作業ですし、自然に触れ合うことで、精神的にもリラックスできます。
何より、自分で育てたビーツを味わえるのが醍醐味です。
ビーツは珍しい野菜ですので、たくさん収穫できたら、ご近所さんなどにおすそ分けしてみると、喜ばれるかもしれません。
ビーツは比較的育てやすい野菜ですので、今回ご紹介させていただいたポイントをしっかり押さえておけば、おいしく育てることができます。
ぜひ、ビーツ栽培にチャレンジして、ご家庭で味わってみてください。